⚫︎シャッタースピード&露出計・精度チェック

シャッタースピードについて

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クラカメでは、一般にシャッタースピードが狂っている事は珍しい事では有りません。直すか直さないかは別として、取り敢えず自分のカメラの調子を知っておく事が大切です。

そこで、シャッターテスターを自作しました。
(上の写真では、ZENZA BRONICA ECを測定中。)
プリント基板から作らなければなりませんが、電子工作に慣れている方なら、作れると思います。
参考サイト:http://www.geocities.jp/k_h_ina/kousaku/tester2.html

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何回か測定し、その平均値を換算表で見ると現在のシャッタースピードがわかります。
この時のシャッターテスターの数値は155。(0.0155秒という意味です。)
公称値の1/60秒は、正確には1/64秒ですので、
1÷0.0155=64.5161なので、かなり正確でした。
BRONICA ECは電子シャッターなので、今でも狂いが無いのでしょう。

クラカメのシャッタースピードは、中速は比較的正確な場合が多く、
10〜20%以内の誤差はほとんど問題ありません。
1秒〜1/8秒の低速と、1/250以上の高速に誤差が出やすく、
低速は油切れによる粘り、高速はスプリングのへたりなどが原因です。
あまりひどい場合は、分解清掃・調整が必要ですが、
「そのシャッタースピードを使わない」のも一つの手です。

現研では、「中判・大判専科」の授業中に、シャッターテスターでカメラチェックをしています。

露出計について

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中型・大型カメラでは、ほとんどの機種に露出計が付いていません。
反射式、または入射式の単体露出計を使いますが、
こちらもクラカメ同様、中古品ですので、狂っている場合が多いです。
簡単なボリューム調整程度で直せる場合が多く、
このような専用のライトBOXで調整します。

各BOXはそれぞれ、7EV、12EV、17EV、
でほぼ日常の撮影条件をカバーしています。

露出計は、使う人の操作方法で大きく数値が変わります。
以下の注意点も参考にして下さい。

⚫︎反射式

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操作が簡単なので安易に使えそうですが、意外に空の明るさの影響を受けるので、通常は上に手をかざしたり、「やや下向きに」地面に向けて測った方がいい数値が出ます。真黒、真白のバックの時は、それぞれマイナス補正、プラス補正が必要です。理由は、反射式は常に中間グレーになるよう露出数値が出るためです。

⚫︎入射式

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背景に関係無く、ピンポイントで露出を測れます。
最も重要なポイントを測るか、ハイライトとシャドーの両方を測り、構図のバランスを考えて露出を決めます。
こちらも空の影響を受けやすいので、シャドーを測る時は半球部に陽が当たらない様に注意が必要です。