先日10/10-11有楽町交通会館で開催されていたICS世界の中古カメラフェア2015で、なんと3000円でジャンクの4×5カメラ(旧型のトヨフィールド)を手に入れました。ジャンクと言っても蛇腹が劣化してボロボロになっている以外は全く機能的に問題有りませんでした。
でも、これでは写真は撮れないので、ジャンクはジャンクですね、、、。
蛇腹をカメラから外して見ると、こんな感じ。だいぶビニールテープなどで補修跡があり、もう補修だけでの再生は無理な感じ。そこで、思い切って作り直すことにしました。
下記の蛇腹カメラ関連のまとめサイトがあり、なんと「カメラ用蛇腹の作図プログラム」という数値を入れるだけで制作図面をpdfで出力してくれるプログラムを開発された方がいて、これは正確ですごい便利です。実際に制作した人のやり方も載っていて、材料、方法も様々です。
銀塩カメラは衰退の一途ですが、インターネットによってこういう有益な情報が共有できるのは素晴らしいことです。この自動プログラムを使って作図したのがこれ。
4×5用なので、A1用紙一杯になりました。
材料はいろんな方法が有るようですが、私は一番オリジナルに近いと思われる、表はビニールの合成皮革、裏は黒ラシャ紙で作りました。
まず、上の制作図面をラシャ紙に印刷します。でも紙が真っ黒なので線が見にくいので、書けなくなったボールペンなどで折り目をなぞっておくと折り易いです。形全体を折り上げる前に、折り目だけ付けておきます。あとは端から折っていきます。
ラシャ紙を折り上げるとこんな感じ。これを繋げれば蛇腹になりますが、これだけでは紙なので耐久性が有りません。
ユザワヤにこんな薄手の合成皮革が有りました。オリジナルは本当に薄くてヤンピー(羊革)だそうです。畳むと結構な厚みになり、カメラによってはボディに収まらなくなるので、なるべく薄く作るのがコツでしょうか。
実は表の合成皮革だけでは腰が弱くて蛇腹を折ることができません。先ほど作ったラシャ紙の蛇腹を開いて、貼り合わせることでそれを型紙にして再度折っていきます。私は77系のスプレー糊で接着しました。ゴム系も良いとのこと。しっかり開いて貼らないと、台無しになります。
先に端部を繋げてから、形を整えながら折っていきます。結構たいへそうに見えますが、折り紙が嫌いじゃなくて、工作好きなら以外と簡単に出来てしまいます。だんだん形が見えてくるとワクワクしてきます!
新しい蛇腹を取付けて、すっかり蘇ったトヨフィールド4×5。ピントグラスの画像もクリアーになりました!